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【農業ビジネス】おやきづくり×ものづくり補助金で実現した寺島ナス再生プロジェクトの成功

東京都内でも農業がおこなわれています。東京都江戸川区の小松菜は有名ですが、江戸川区の隣、墨田区でも「寺島ナス」というナスが名産品でした。

しかし東京大空襲によって、ナス畑が焼かれてしまい、農作物として生産することが不可能になってしまいました。

それから70年超。残っていたナスの種子をもとに復活させるプロジェクトが始まりました。まだ生産量も少なく、商品化するには足りず、試行錯誤している段階です。

今回は寺島ナスの本格生産を見据えて、それ以前にものづくり補助金を使って、野菜を使った和菓子製造機械を導入した事例を紹介します。

事例となったお店店主の一人称で紹介します。

区内の和菓子屋、名物がなく困る

戦後創業の焼き菓子店です。東京大空襲で焼け跡になった中から復興したこの町で、戦後の歴史とともに歩んできました。

地元の方のみならず、他県、地方の方からもお茶請け用、ご贈答用にご愛顧いただき、新型コロナウィルスの影響も比較的受けず、安定した売上を維持できました。店内飲食ではなく、持ち帰りや全国発送に特化していたのがよかったと思われます。

しかし、焼き菓子の機械について、戦後導入したものが老朽化し、買い替える必要が出てきました。エネルギー効率も悪く、専門家の指摘として、二酸化炭素や温室効果ガスの排出量が多いようです。折からのエネルギー価格上昇も悪影響です。

何か当店独自の名物を作りたいと思っていたところ、「寺島ナス復活プロジェクト」というものがあることを知りました。

まだ生産量は少なく、提供できるお店が限られていますが、将来的には広く墨田区の名産にしたいようです。

焼き菓子の機械が老朽化していることもあり、将来的に当店でも寺島ナスのお菓子を出せればと思い、その前に野菜を使った和菓子提供を思いつきました。

店主妻の実家が長野県ということもあり、「おやき」をローカライズして提供できる機械の導入を思いつきました。

おやきの具は、野沢菜のほか、なす味噌、卯の花、切り干し大根など野菜もたくさん入ります。あんこのまんじゅうというイメージではなく、野菜をたくさん摂取できる餃子のようなものがおやきでえす。

このおやきなら、寺島ナスも将来的には具に入れられそうです。

そこで、最近話題の「SDGs」とも組み合わせ、野菜ロスをなくす(商品にならない形の悪い野菜やクズ野菜をおやきの具に入れられる)目的で「ものづくり補助金」を申請しました。ものづくり補助金の「グリーン枠」が利用できるというお話を聞き、そちらを申請しました。

焼き菓子の機械は当社オリジナルなのですが、エネルギー効率がよく。温室効果ガスの排出が以前と比較して減るものを作っていただき、導入しました。当社は小規模事業者なので、必要額の3分の2まで補助していただけるのがとてもありがたかったです。

ものづくり補助金「グリーン枠」

機械価格 600万円
補助率 2/3 満額400万円(600万円×2/3)
400万円の補助金支給

 

おやきの機械は成功!既存の野菜で結果を出せた!

新しく導入した焼き菓子(おやき)の機械は、当然エネルギー効率もよく、燃料費や電気代を大きく抑えられました。排出する温室効果ガスも少なくなっているはずです。

焼き加減やおやきの質はとてもよく、上手に焼きあがっているとお客様から好評をいただいています。

また、お菓子のパッケージには「当社はSDGsに向けた取り組みをしています」「政府の「ものづくり補助金『グリーン枠』で導入した機械で焼いています」という(少々あざといですが)キャッチコピーを載せるにしました。

寺島ナスが使えるようになれば、プロジェクトのガイドラインに沿って、「墨田区名産」などの文言を入れる予定です。

環境にやさしいお菓子ということで、以前とは別の層のお客様からの注文も増えています。

新しく導入した機械は、おやき以外の焼き菓子に応用できるため、アレルギーの方向けのお菓子や、おからや雑穀を使ったお菓子、砂糖を使わないお菓子など、広く「オーガニック」な分野のお菓子も製造できます。

結果的にこれまで以上の需要があり、売上が伸びてます。

 

ものづくり補助金の結果売上1.5倍

これまでのお客様を大切にしつつ、新しいお客様の開拓ができました。おかげさまで売上も1.5倍に伸び、「ものづくり補助金」の成果目標である「補助事業者全体の付加価値額が年率平均3%以上向上」などもほぼ確実にクリアできそうです。

新しいお菓子開発の一歩を踏み出すために「ものづくり補助金」の背中を押していただいたと思っています。今後も、多くの人に愛される人の身体にも環境にもやさしいお菓子作りに心がけたいと思っています。

また寺島ナスのおやきを提供できれば、墨田区の伝統文化復活の一端を担えます。またとないチャンスですし、私も墨田区に愛着があるのでぜひ取り組みたいと思っています。

 

ものづくり補助金の申請ならば補助金マッチに!飲食店にも強く頼りになります!

ものづくり補助金は以前からある補助金で、成果目標を達成できるならば、非常に使い勝手がよいものです。今回のお菓子さんは、伝統文化の継承やSDGsという新しい視点で、ものづくり補助金を受給することができました。

攻めの経営戦略は、環境など新しい視点を取り入れることで、可能になります。みなさんが澪落としている観点、視点があるかもしれません。ぜひ、専門家のアドバイスなども聞きながら、活用できる補助金がないか探してみてください。

補助金活用プロデューサーは、各種補助金に強く、また飲食業のコンサルタントを手掛けていますので、今回のようなお菓子屋さんは得意中の得意です。

ぜひ飲食業あるいはお菓子屋さんなど食べ物にかかわる仕事をしている方はお問い合わせください。

 

ものづくり補助事業公式ホームページ ものづくり補助金総合サイト

[公募要項・申請様式・Jグランツ申請情報にアクセスしたい方]
https://portal.monodukuri-hojo.jp/

 

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